通勤電車の車内は私の書斎代わりでした
会社員時代、通勤時間が長かったので車内では読書をして過ごしていました。
住んでいる場所は大阪でも郊外なので、会社のある大阪中心部に行くには、1時間から1時間半かかります。
カバンの中に何冊か用意しておき、その日の気分に合った本を読んでいました。
上司にイヤミを言われたり、同僚との軋轢(あつれき)に悩んでいたら、人間関係に関する本を読んでみたり・・・
新しい役職についた時には、組織運営に関する読んでみたり・・・
とにかく、車内は私の書斎代わりでした。
「~するな」「~しろ」「~しなさい」
本を購入するところは、Amazonでした。
定時に帰ることができることなど滅多になかったので、書店に寄るよりもAmazonでポチって購入する方が楽だったのです。
あらゆる本を読むようになりましたが、当時(今もでしょうか?)の本のタイトルに多かったのが、「~するな」「~しろ」「~しなさい」という命令形のものです。
「仕事は5年でやめなさい。」や「千円札は拾うな。」のような本です。
流行りだったのでしょうか。そういったタイトルの本が多く、私の書棚にも、今もいくつか並んでいます。
本日の記事も、ちょっと意識してタイトルを付けてみました。
内容は記録するものだと信じて疑いませんでした
色んなセミナーや勉強会・交流会で、壇上に立たせていただく機会が増えたのですが、熱心に話を聴いてくれる姿を見ていると、いつも気になることがあります。
それは、話を聴くよりも「書く」ことに熱心になっている方が多いな、ということです。
参加者として誰かのセミナーに参加した時にも、後ろから前列を見ると、手帳やノートに懸命にペンを走らせている様子が目に入ります。
「大切な話はメモっておかないと」
「書いておかないと、忘れそうだから」
「全て記録して参加料金の元を取ってやるぞ」
こういった気持ちで、メモしているのだと思います。
もちろん、私にも経験のあることです。
むしろ、社会人としての常識として誰かの話を聴く時には、筆記用具は必ず持参しておき、内容は記録するものだと信じて疑いませんでした。
恥ずかしい話なのですが、特に私は忘れやすい性格なので、余計にメモしなければならないという、一種の強迫観念のようなものにとらわれていました。
メモすることに満足して参加した気になっていた
その習慣をやめたのは、個人貿易のセミナーや勉強会・交流会に参加した後の、私自身の行動を振り返ってみたことがきっかけです。
あれだけ必死でメモをしていた内容を、一回も見直すことがなかったのです。
もっと言ってしまえば、メモすることに満足してしまっていて、それでセミナーに参加した気になっていたのです。
後日、ひどい時には数年経ってから、かつて書いたであろう内容を見直してみたところ、自分で書いた内容を全く覚えていなかったのです。
これではいけないと思い、ここ最近は筆記用具を持たずに参加するようになりました。
自分のビジネスで必要な時に思い出せるようになった
では、メモをしない代わりに私は何をしているのか・・・居眠りではありませんよ。
メモをする代わりに、イメージとしては全身を耳にするかのように、壇上の方が話していることを吸収することにつとめています。
もちろん、本当に全身で内容を聴き取ることなどできるわけがありませんので、そのくらい集中して話を聴くようにしたのです。
その時のポイントとしては・・・
「自分だったらどうするだろう」
「今やっていることに置き換えるとどうなるか」
このように目的意識を持って聴くことです。
そうすると、不思議なことに必要な時に内容を思い出すことができるのです。
あなたが参加する個人貿易のセミナーの多くは、自分の実践しているビジネスに役立てることを期待する内容だと思いますが、このような姿勢で出席すると、自分のビジネスで必要な時に思い出せるようになります。
「ああ、この前のセミナーでメモした内容・・・
どこに行ったかわからないや」
こういったことに思い当たる節がある方は、次に参加する際には、思い切って筆記用具を置いていってみてはいかがでしょうか。