潜在意識と顕在意識の違い
今回は潜在意識について書いてみます。
あなたは、潜在意識ときいて、どのようなイメージを持っているでしょうか?
潜在の意識だから、自分ではコントロールできない、普段は意識しないものだというイメージを持っているでしょう。
私たちが人間が起きているときに、ものを考えたり体を動かしたりする意識は感じることができるのですが、この潜在意識は心の奥底に眠っていて感じることができません。
たとえるならば、大きな海に氷山が浮かんでいるとして、水中に隠れて見えない部分が潜在意識で、水面から見えている部分をそれに対して顕在意識といいます。
普段、意識と呼んでいるのは、この顕在意識です。
私が今、このブログを書いているのは顕在意識の支配下のもと、頭で考えて指をキーボードの上で走らせて文字を書いているからです。
では、潜在意識は私たちの生活において、どのような部分を担当しているのでしょうか?
人間の生理的活動である、臓器を動かしたり呼吸をしたりという、基本的な部分を担当しています。
顕在意識が意識的な動作を司(つかさど)っているのに対し、潜在意識は、私たちが無意識でやっている動作を担当しています。
「よし、心臓を動かそう!」「さぁ、呼吸をしよう!」と考えている人はいませんが、このように、寝ている時にも動かしている動作を潜在意識が担当しています。
顕在意識と潜在意識の大きさの比率ですが、先ほどの「海上の氷山」でたとえた場合に水面から顔を出している部分が顕在意識だとしたら、水中に隠れている氷山の大部分が潜在意識です。
そうです、潜在意識の方がはるかに大きいのです。
大きな潜在意識ですが、普段は表に出ることはなく、私たちが意識しない部分で生理的活動を担当しているのです。
サラリーマンをやめて独立したいという願望が叶わない理由
前置きが長くなりましたが、自己啓発の書籍を読んでいると、どの書籍にも表現の違いはあったとしても、願望実現のキーワードとして、この潜在意識についての記述が多く見られます。
私たちが「ああ、お金持ちになりたい」と願ったとしても、それは表面に出ている顕在意識の中での考えであって、隠れている潜在意識の中で本当にそれを望んでいなければ、願望が達成されることはない、などと書かれています。
顕在意識での強い願望があったとしても、潜在意識でもその願いを同じように強く持ち続けないと、潜在意識での考えが顕在意識を飲み込んでしまうのです。
たとえば、あなたが「会社を辞めて自由になりたい」と強く願っていたとしても、その願いが顕在意識の中だけのものであれば、潜在意識でも同じようにそう考えていなければ、願望が達成することは難しくなります。
会社に不満があったり、サラリーマンをやめて独立して自営業になった生活を顕在意識でイメージし続けていたとしても、あなたの潜在意識の中で「でも、今の会社の待遇は悪くないしな・・・」とか、「何の後ろ盾もない状況になるのは、怖い・・・」といったイメージが強ければ、顕在意識での願望は潜在意識でのイメージに飲み込まれてしまいます。
私たちの顕在意識と潜在意識は、常に「綱引き」をしている状態で、綱の引き手である潜在意識の方が力の強い状態です。
潜在意識はその人間の生命を司っているので、生命の危険を察知すると全力で引き戻そうとします。
ですので、本当に願望を達成したいと願うのであれば、この潜在意識での不安や心配を打ち消すような強い願望を顕在意識で持ち続けるか、あるいは潜在意識でのイメージを書き換える必要があります。
その方法は、書籍や提唱している人によって様々なのですが、私が試して実際に効果のあった方法としては、このブログでも度々紹介している方法・・・そう、願望を記述した紙を常に見える場所に貼っておいてそれを何度も眺めることでした。
潜在意識の世界は、まだ心理学でも完全に解明されていない、人間の持つ意識の世界で最も深いものと言われています。
お金を出して潜在意識に関するセミナーなどに行かなくても、書籍には優れたものが多くあります。機会があれば、またそれらの書籍をご紹介しますね。