本日は「関税と消費税」についてお話しします。
すでに海外から商品を購入した経験がある方は、自宅の玄関先で商品を受け取る時に、配達担当者にお金を払ったことがあると思います。
また、配送会社によっては、明細だけもらって後から納付するケースもあります。
いわゆる、関税や消費税というものです。
実は、この関税と消費税、特に関税についてのご質問を非常によくいただきます。
関税は日本の税関を通るとかかるもの
前提として、日本の税関を通るものにはこの関税がかかるものだと理解しておきましょう。
私たちが輸入ビジネスに取り組むにあたって、少しでも送料をおさえたりその他の手数料をかからないように努力するわけですが、この税金だけは購入する段階でかかるものとして計上しておくことをおすすめします。
輸入者が意図的に操作できるものではない
関税がかからないように購入するにはどうしたらよいですか?
この質問を多くの方々からいただくのですが、残念ながら私たち輸入者が意図的に操作できるものではありません。
関税がかからないパターンとしては、その商品が「免税」(税金がかからない)の扱いであったり、税関職員による開封検査がされなかった場合です。
税関を通過する荷物は非常に多く、すべてを開封して念入りに検査することは不可能なので、多くは開封せずに送り状やインボイス(請求書)だけを見て課税するかどうかを判断しています。
次々と流れていく多くの荷物が、税関職員によって細かい検査をされずにそのまま通関されることがあります。
このようなことが起こらない限り、関税はかかるものだと理解しておきましょう。
かからないことを前提とすると痛い目にあう
関税がかからないことを前提として海外から商品を購入すると、かかった時に即損失につながります。
逆にかかるものと考えて購入すると、かからなかった時に思わぬ利益がボーナスとして加算されることになります。
関税は関税法で決まっている関税率という割合で商品にかかる金額が決定します。
この関税率が高い商品は決まっていて、代表的なものとして皮革製品・履物などが該当します。
靴や野球のグローブなどを輸入したらかなり高い関税がかかってしまったので、見込んでいた利益が全て吹っ飛んでしまった、という経験をした方も多いと思います。
目安として、課税対象となる商品の価格が日本円で20万円の商品には一律「5%」の関税率がかけられます。この5%の関税率を簡易税率といいます。
関税の目的は自国の産業を保護すること
私たちが海外から購入する商品はほぼ20万円以下におさまることが多いので、商品の購入を検討する場合は、送料を入れない商品価格を日本円に換算してから5%をかけた金額が関税になる、と覚えておきましょう。
そして、一部の商品にはこの簡易税率が適用されずに、商品によって異なる一般税率が適用されます。皮革製品や履物はこの一般税率が高めに設定されています。
関税の目的は、その国の産業を保護することです。
日本に入ってくる商品に高めの関税率が設定されている場合、その商品に関する産業を海外から入ってくる商品から保護する必要がある、ということです。
もし、関税がかけられなければ国内の産業は衰退してしまうことになります。
ですので、関税はどの国でも独自の税率であらゆる商品に対してかけられているものなのです。
今日のお話は少し専門的でしたが、関税はかかるものであるという認識でいると、これをどうにかしようという考えはなくなります。
関税がかからないことを期待するよりも、大きく利益を取ることができるように、商品リサーチの精度を上げることに専念しましょう。