輸入ビジネスを実践していると誰の身にも起こりそうなトラブルについて、その対策方法をご紹介します。個人貿易倶楽部のサポートセンターに寄せられたご相談です。
ある商品が落札されたので、発送しました。
複数の商品を同梱で発送したのですが、そのうち一点だけが箱に入っていなかったと、落札者から連絡があったそうです。
「入っていない」と申告のあった商品が自宅に残っていないかと探しましたが、商品は確かに同梱で発送したので、自宅に残っているわけがありません。
さあ、あなたであれば、落札者からこのような申告があった場合、どのようにして対応しますか?
トラブルは「対策」を練ることも大切なことなのです
問題が発生した時の善後策よりも、このような申告があった時に堂々と私は確かに商品を箱に入れたと主張するには、どうしたら良いかということについて考えてみましょう。
トラブルが発生した時に、その対処をすることも大切なことですが、対策を練ることも同じくらい大切なことです。
相談者の方にお伝えした方法は、出荷直前の荷姿を写真に収めておくことです。
できれば、ほとんど梱包を終えて、後はフタをしてガムテープでとめたら発送できる状態の写真を、撮影しておくことが望ましいです。
出荷直前で撮影したその写真は、あなたが確かに出荷したという動かぬ証拠になります。
その写真を落札者が見て、「それでも受け取っていない!」と言われても、こちらとしては確かに発送しており、写真まで残しているので堂々と主張することができます。
商品は配送会社の方が責任をもって必ず届けてくれます
海外では、iPhoneやiPadの新製品が出るたびに輸送途中の紛失事故が多発します。
これは、輸送途中で配送担当者が中身を抜き取って盗むトラブルが多発するからだそうです。
発売直後のiPhoneやiPadが、希少なもので人気商品であることは誰でも知っていることなので、送り状ラベルに記載されている内容物の詳細を見て、中身を抜き取る事件が後を絶ちません。
日本では、そのようなことはありません。商品は配送会社の方が責任をもって必ず届けてくれます。
私はネットショップで非常に壊れやすい商品を扱っているので、出荷直前の荷姿を必ず撮影する習慣があります。
万一、お客様のご自宅に届いた時に「商品が破損している」と申告があっても、発送時には無傷で発送していることをその写真を見せてお客様に主張しつつ、配送会社との保険申請の交渉時にも写真を使います。
もちろん、商品が破損したことにはお客様には何の責任もありませんので、お詫びをして少しお待ちいただき、同じ商品を海外から仕入れてお届けします。
写真を撮影することは、それほど手間のかかることではありません。
梱包作業にひと手間加えるだけで、自分の主張を堂々とするための材料を得ることができます。
オークションでは出品者も落札者も同じ立場である
オークションという場においては、本来は私たち出品者も落札者も同じ立場で取引を行うべきであると私は思います。
私たちは、落札者を選ぶことができません。
「非常に悪い出品者」という評価を盾にして、私たち出品者に不利な条件を飲ませようとする落札者がいることは事実です。
そのような落札者に当たってしまったとしても自分の主張を堂々とするための保険として、写真を記録として残しておくことを強くおすすめします。