あなたは自転車に乗ることができますか?
何を言ってるんだ、当たり前だろう!
こう思った方が大多数だと思いますが、私の祖母は乗ることができませんでしたので、念のために聞いてみました。
では、自転車に乗るという行為を文字で説明してみてください。
・・・
これは、かなり難しいと思います。
・スタンドを跳ね上げる
・ハンドルを両手で握る
・サドルに跨(またが)る
・左右どちらかのペダルに片足を乗せる
・体の重心をペダルに集中させる
・ペダルを足で回転させる
・方向を変える時はハンドルを動かす
・止まる時はブレーキをかけて、片足を地面に着ける
どうですか?
文字で細分化すると、自転車に乗って走って止まるだけで、これだけの工程を行っていることになります。しかも、これらは無意識に行っていることです。
無意識で行っているからこそ、文字で説明することが難しかったのです。
「絶対に離さないで!絶対に離さないで!」
子供の頃にコマ(補助輪)がついていない自転車に乗る練習を、親と一緒にした思い出がある方は多いと思います。
子供が乗る自転車には、後ろのタイヤの上に荷台がついていますが、その荷台を親に持ってもらって
絶対に離さないで!絶対に離さないで!
このように、必死に親に訴えかけたかと思います。
そして、いよいよ親は荷台から手を離して、私たちは自分の手と足だけで自転車を操縦する段階に移ります。
無我夢中・困惑・不安・期待・・・
色々な心境が入り混じった複雑な気持ちで、自転車に乗って前に進もうとします。
しかし、少しも進むことができずに、自転車は大きな音をたてて横倒しになります。
再び自転車を両手で起こして、必死にサドルに跨って、もう一度ペダルをこぎ始めます。
やはり、また自転車は倒れます。
これを何度も何度も、それこそ日が暮れて夕食の時間になるまで、ひたすら繰り返します。
私の母が子供の頃に、家には大人用の自転車しかなく、大きな自転車で必死に乗る練習を親(祖父母)としたらしいのですが、大人用の自転車なので非常にこけやすく、道路脇のゴミ箱や電柱に何度も頭から突っ込んだそうです。
やがて、私たちの両手・腕・ひざ・すねは傷だらけになります。
それでも、何度も何度も自分からサドルに跨ろうとして、少しでも長い距離を進めるように必死で食らいつきます。
何日かこれを繰り返すことで、最終的に私たちは自転車に乗ることができるようになって、友達と一緒に遠出ができるようになります。
行動範囲が広がることで、子供の世界は広がります。それまで見えなかったものも、見に行けるようになります。
必死に親と自転車に乗る練習をしたことで、やがてその行為は無意識で行えるようになりました。
やったことのない者にすれば恐怖以外の何物でもない
インターネットビジネスでの取り組みも、これと全く同じです。
海外から商品を購入したり、自分の文章をブログに書いて公開することなんて、やったことのない者にすれば、恐怖以外の何物でもない行為です。
初めてリサーチをした時は、一日中パソコンとにらめっこしても、一つも商品が見つからないこともザラです。
自分の言葉で書いてみようと、書いては消して、また書いては消して、結局何も書けなかったことなんて、日常茶飯事です。
最初から、コマが付いていない自転車に、こけることなく颯爽と乗ることなんてできません。
誰もが、誰かに手伝ってもらいながら、こけまくり、傷つきながら少しずつ進むことができる距離を増やします。
勇気を持って、サドルに跨ろうという意志や、こけても泣かずにペダルをこぎ続ける意志がないと、いつまでも自転車に乗ることはできません。
今、インターネットビジネスへの取り組みが
自転車に乗ってみようと思った
とりあえずサドルに跨ってみた
自転車を何度も倒している状態
やっと荷台から親の手が離れた
カーブに差し掛かると、こける
このように、皆さんそれぞれ色んな段階にいるかと思います。
傷だらけになっても、それでも毎日取り組みましょう。
いつの日か、あなたは自転車を颯爽と駆り出して、まだ見ぬ世界を見ることができます。